資格には、就職・転職に有利なものと、それほどでもないものとがあります。
ハローワーク(職安)を窓口とした公的機関の職業訓練であれば、授業料は無料。自己負担はテキスト代等のみという激安の受講費用。
しかし、いくら激安でも、3か月~2年という時間があまり意義のないものになってしまってはもったいないです。そこで今回の記事では、「就職・転職に有利な資格」についてまとめておきたいと思います。
■ハローワークの求人で多いのは?
ハローワークの求人で多いのは、以下の資格です。
1位 建築士
2位 日商簿記検定
3位 宅地建物取引主任者(宅建)
4位 TOEIC
5位 実用英語検定
6位 インテリアコーディネーター
7位 証券外務員
8位 基本情報技術者
9位 税理士
10位 社会保険労務士
(参考)
・オールアバウト:資格別求人数ランキング2013年12月版
上記のうち、職業訓練では、簿記講座がよく実施されています。
簿記の求人の内訳としては、2級の求人数がもっとも多い傾向があります。ですが、3級での募集もかなりあるということです。
また、雇用保険に入っていない人向けの求職者支援訓練では、宅建やインテリアコーディネーターの講座が行われていることがあります。
■DODAの求人資格ランキング
転職サイト「DODA」が、1万5千件の求人情報をもとに集計した求人資格ランキングは次のとおりです。
〇資格取得が必須の求人ランキング
1位 普通自動車免許第一種
2位 薬剤師
3位 MR(医薬情報担当者)
4位 建築士一級
5位 臨床検査技師
6位 建築士二級
7位 日商簿記検定2級
8位 建築施工管理技士1級
9位 電気工事施工管理技士1級
10位 宅地建物取引主任者(宅建)
(参考)
・DODA:転職で本当に有利な資格は?
上記のうちでは、やはり簿記と宅建の講座が訓練で実施されています。
■人事・採用担当者が未経験でも採用しやすい資格ランキング
資格と仕事.net(リクルート)によると、「人事・採用担当者が未経験でも採用しやすい資格ランキング」トップ3は次のとおりです。
1位 TOEIC
2位 簿記検定試験
3位 MOS
(参考)
・リクナビ進学ジャーナル:大学時代に資格を取るなら、どんな資格? いくらかかる?
マイクロソフトのMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、パソコンの基本資格。MOSを対象とした講座もよく求職者支援訓練で実施されています。
■介護関連職種の求人倍率は2倍前後
2014年1月のデータですと、介護関連職種の求人倍率は2倍前後。仕事を探している人1人に対して2件前後の求人があることを示しています。
(参考)
・日経新聞:6割超の職種で人手不足 1月求人倍率、建設など3倍台
(2014年3月1日)
就職・転職に有利な介護資格としては、介護職員初任者研修課程(旧 ホームヘルパー2級)、介護福祉士実務者研修課程、そして介護福祉士(国家資格)があります。これらの講習会は、いずれも訓練で実施されています。
職業訓練で行われている「就職に有利な介護福祉講座」については、当ブログの次の記事でまとめています。
・【ハローワーク】就職に有利な介護福祉資格講座の種類とは
■深刻化する保育士不足
保育士は新たに7万4千人が必要な状態。すでに激しい争奪戦が始まり、保育士を大量に引き抜かれた園や、預かる子どもを制限せざるを得ない園も現れていると言います。
(参考)
・NHKクローズアップ現代:深刻化する保育士不足 ~“待機児童ゼロ”への壁~
(2013年7月24日放送)
保育士も就職しやすい職種と言えそうです。
保育士の訓練については、当ブログの次の記事で取り上げています。
・【授業料無料】 ハローワーク 保育士 資格 学校
■最新の訓練の探し方
求職者支援訓練の最新の講座は、次のページで調べます。
(求職者支援訓練 検索ページ)
・求職者支援訓練認定コース情報検索システム
公共職業訓練の検索ページは以下になります。
(公共職業訓練 検索ページ)
・厚労省のHP:公共職業訓練
公共職業訓練は、都道府県のHPなどにも受講生募集情報が掲載されることがあります。
東京都の公共職業訓練については、次のページで探すことができます。
(東京都の公共職業訓練)
・TOKYOはたらくネット
訓練制度の詳細については、厚生労働省のHPに掲載されています。
(職業訓練 公式ページ)
・厚生労働省のHP:職業訓練(就職に向けてスキルを身につけたい方へ)
■職業訓練の倍率ってどうなの?
職業訓練は、種類によって人気の集中する講習会があります。とくに医療事務やWEB制作、保育士養成課程などで、倍率が高くなることがあります。訓練によっては、競争倍率が2倍、3倍になるケースも見受けられます。
職業訓練の倍率については、当ブログの次の記事をご覧ください。
・職業訓練の倍率ってどのくらいなの?
■資格学校や通信教育にはどんなところがあるの?
職業訓練は、タイミングよく希望の講座が受講生を募集していて、面接などを突破できれば受講できます。なので、残念ながらタイミングが合わなかったり、選考に漏れてしまうことがあり得ます。ですので、有料のスクールや通信講座も一緒に比較検討することをおすすめします。
資格学校については、簿記なら、TAC(通学・通信)などが有名です。介護資格ですと、ニチイ学館や三幸福祉カレッジ、ソラストなどがよく知られています。
学校に通う時間がなかったり、受講費用を節約したい場合は、ユーキャン(通信)やキャリアカレッジジャパン(通信)などが役に立ちます。
以上、就職・転職に有利な訓練についてまとめました。
一点留意事項としては、就職・転職に有利かどうかと、自分が好きで勉強が続けていけるかは必ずしも一致しないということがあります。いくら就職や転職がしやすくても、興味が持てず、勉強が続かないのでは意味がありません。
ですので、一通り情報を集めてみて、自分にぴったりの資格を選んでくださいね。
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